この噓がばれないうちに

川口俊和さんの2017年に出版された作品です。不思議な喫茶店「フニクリフニクラ」で入れてもらったコーヒーが冷めるまでの間、過去に戻れるという話です。4つの物語からなるのですが、主人公はみんな自分のためではなく、想う人のために過去に戻るのです。そこがねえ、心打たれるわけですよ。まあ幸か不幸か、自分にはそこまでの思い入れや悔いが残る過去も人も・・・無いかなあ。それが幸か不幸かは分からんけどね。