幸せのプチ(おすすめ度★★★★★)

幸せのプチ(おすすめ度★★★★★)
朱川湊人さんの2016年に出版された作品です。『夜中になると町を歩き回るという、銀色の仮面をつけた男。不気味な男の正体を探る少年に、中年の警官は言った。「あの人は悪いことはしないから安心していい。いつか君にもわかるときがくる」―都電が走るこの下町には、どこか不思議で、ささやかな奇跡が起きる。ほっぺが落ちる「ほそ長いコロッケパン」に、みかければラッキーな「白い野良犬」、迷路のような道路の先にそびえる銭湯の高い煙突、赤い公衆電話。その町に出かければ、若い自分が残してきた苦い記憶、生きている限り忘れないあの光景に出会えるのだろうか。町の名は、琥珀(こはく)―1970&1980年代の懐かしいアイテム、思い出を背景に繰り広げられる、ひとりひとりの切実な人生模様。 』(文藝春秋BOOKS HPより引用)という内容です。連作集で、どの作品も面白いです。涙腺決壊は、「オリオン座の怪人」ですね。